とみつくブログ
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出産

私の出産体験(和痛分娩したかった話)

こんにちは、富子です。
今でこそ子どもは3歳になりましたが、
出産前、私は不安でいっぱいでした。

無事に出産できるのか?
母子共に健康でいられるのか?
出産できたとして育てられるのか?
不安で、心配で、ひたすらに検索すると出てくる
分娩時のトラブルに恐怖していました。

今思い返せば、不安を自分でかきたてていたなと思います…
産前、誰かの出産体験をもっと聞いてみたかったです。

しかし周りに体験者なんかいない、そんなときはネットの海です。
一つの体験談として参考になればと思います。
(メモから書き上げているので、だ・である口調で書いています。)

※注意※
分娩をとりあげているので
グロテスクと思われてしまう描写があります。

体験談

基本情報
【何人目】一人目
【母の年齢】30
【分娩方法】経膣分娩
【出産週数】39週
【所要時間】13時間
【出産体重】3020

タイムライン(そのときに思っていたこと)

0:00

トイレで鮮血での出血があり、
”おしるし”かどうか判断ができないため病院へ連絡し向かった
事前に夫に立ち会ってもらう手続きはしていたので
同伴してもらう
病院での内診の結果はおしるしの量が多かっただけとのこと
様子見で朝まで滞在させてもらうことにする

3:00

計測していた痛みの間隔が定期的になってきた
助産師に報告するも薄い反応
まだ会話ができるほどの痛みだった
このあたりで入院の手続きをする
入院をするとごはん出るよ~といわれる

7:00

分娩台でモニターをつけて様子を見る
いよいよか?!と思ったらすぐに陣痛室に戻される
生まれるとしても夕方くらいでしょうといわれる
夫が疲れきり、一旦帰宅する
一人では陣痛のいきみ逃しがうまくできず
早々に泣きついて夫に戻ってきてもらう

12:00~13:00

お昼過ぎまで陣痛の痛みでうめく
猛暑の時期だったにもかかわらずなぜか非常に寒かった
奥歯がガチガチ鳴ってしまうほど寒く、
毛布や布団を巻きつけても震えが止まらない
その様子を見て、助産師から、
「おおげさに痛がりすぎ!」
「寒くなる人なんてみたことない!」
「もっと痛くなるんだよ!大声出さないでよ」
とたしなめられる

バースプランを提出するときも問診でも、何度も、
痛みに弱いこと、不安を感じやすいことを伝えていたのに!
と悔しく悲しい気持ちに
なった

14:00

急性胃腸炎になったときのような鋭い腹部の痛みが続いていた
産道を赤ちゃんが降りてこず、子宮口も広がらないため、
助産師から病院内を散歩してくるよう言われた
(お産が進む効果があるそう)

手すりを頼りながら歩いていると、
突如、体が上下に裂けるような激しい痛みが出る
歩くこともできずにその場にしゃがみこみ耐え、
陣痛のわずかな合間に産科に戻った

今までとはまったく異なる痛みがあることを助産師に言っても
「おおげさ。そんなすぐにお産は進まない」と全然とりあってもらえない
夫からも掛け合ってもらい、やっと確認してもらえた

急激に子宮口の開きが進んでおり、分娩室に移動する

分娩台に乗ってモニターをつけていると、
陣痛の痛みを示すメーターが上下する様子を、
寝不足の夫と、助産師が笑いながら楽しげに見ている
腹が立った

16:00

子宮口全開になるも、破水せず
和痛分娩を希望していたが、麻酔科医に別の手術が入ってしまう

ここから手術が終わるのを数時間待つか、
今自然分娩するか、
担当医に迫られ、陣痛の疲労と痛みから、
自然分娩することを選ぶほか無かった
麻酔をするための機材がさっさと片付けられてしまう
(担当医いなくなる。分娩以外はほとんど不在)

笑顔で助産師が「人工破水しよう!」と言ってくるも
これ以上、助産師の勝手の良いようにされるのは嫌で頑なに断る

16:20

昼夜交代のミーティングのため、職員たちが出て行く
夫と談笑している助産師1人だけ残ったところで破水する
勢いよく職員たちが入ってくる(まるでドラマみたいだと思ってしまった)

助産師の合図に合わせ何度かいきんでいると
高血圧を示すアラートが鳴り、点滴が追加される

担当医がやってきて、バースプランで伝えていた通り、
事前に会陰切開をしてもらう
はさみのようなもので切っているのか、「バチン!」という音がする

陣痛の痛みにまぎれて痛くない、と聞いていたがしっかり痛い
確かに陣痛よりは痛くないけど、痛い
うそ言うなと思う

目は開いて、(閉じると皮膚の毛細血管がちぎれてしまうとのこと)
大声は出さずに、(いきみが逃げてしまうとのこと)
うなるような息継ぎをしながら数度いきむ

股の近くになにかがあるような違和感がある
「頭が見えたよ!がんばって!」

すぐに出してしまいたい気持ちになるが、
助産師の合図に、いきむのをしっかり合わせることを意識した

16:40

胎児が取り出され、泣き声がきこえる

・「この生き物がおなかにいたのか」と驚きが勝った
・出血は多かったものの輸血するほどではなかった
・会陰切開以上には裂けず
・切開部分を縫うのに麻酔が効かず、何度も針で刺され痛い
・新生児の計測が終わってカンガルーケアで新生児をのせてもらう
・カンガルーケアのとき、動けないからなのか
 胸を思い切りむかれ、乳房を強く掴まれ授乳させられた
・バースプランで伝えていた通り胎盤を見せてもらう
 自分の内臓を直接見て感謝したのは初めてだった
・排尿できず導尿カテーテルをすることになって痛い
・写真を撮る発想にならず…

反省点

  • 出産メモが「さむい いたい たすけて」で終わっていて役に立たなかった
  • 夫に立会いしてもらい、分娩がまさに命がけなのを追体験してもらえるのはよかった
  • 病院選びをもっと慎重にすべきだった(根拠のないジンクス、無配慮な言葉かけが多かった)
  • 自分自身が高血圧でなくても親に症状がある場合はちゃんと伝えておく
  • バースプランに書いても無視されることが多かった
  • いわゆる「理想のお産」には総合病院は向かない

出産を通して

妊娠しているとき、よく「理想のお産」という言葉を目にしました。
お産自体が命がけであるというのに、です。

バースプランで要望を書いたり、
事前に医師や麻酔科医と相談を重ねても、
当日思ったとおりには運ばず、
「理想のお産」には程遠いものでした。

ほかの人の体験を聞いていても、
一人一人、人間が違うように、お産も全然違う。

まずは出産する自分と、そしてうまれてくる子どもが、
無事であるように、できることをすることが大事なのだなと思いました。

出産の体験談の一つとして
「こういう場合もあるんだな」
と思っていただけたら、それだけで幸いです。

それではまた。